遠山玉希の占い日記

朝、いつものように５時半に目が覚めた。

と同時にごそごそ音がするではないか！

それも台所の方からである。

ひょっとして我が家に泥棒？

こんな朝に？そんなはずはない！

おかしいな〜と思い、ちょっと不安な気持ちで

急いで階段を下りていった。

すると次男が台所で身支度をしているではありませんか！

え〜え〜どうして？

今日は冬休みで学校に行かない日なのに何故？

と私は疑問に思った。

まして長男ならばいざ知らず、

次男はどんなに学校に行く日でも、最高の早さで６時半に

起こすのである。

その１時間も前から、それも自分自ら起きているなんて

奇蹟のようで、信じられないことである

どうしたの？

そう言えば、昨日からｗｉｉが販売されるかどうかと

いう情報をゲオに問い合わせをしていた。

今日の午前１０時に販売されるという情報を

つかんでいたようである。

それでお店に行って状況によっては１０時まで

店の前に並びたいと言うのである。

それも自転車で今から見に行くつもりで、早く起きたと

言うのである。

まあ〜なんと言うことでしょう！

私はあきれてしまった。

が、しかし、今までのいきさつを見ていると、

彼のそれほどまでしてもｗｉｉが欲しい気持ちも

分からないでもない。

それでお店まで車で連れて、行ってあげることにした。

６時にお店に着いた。

まだかなり暗い状態である。

しかし誰一人としていない。

都会ならばいざ知らず、わずか２万７千人しかいない田舎町に

そんなにＷｉｉ欲しさに行列が出来るわけがないと思った。

彼はそれでも午前１０時の開店まで店先で待つと言うのである。

一人でも待ちたいというのである。

一番乗りで確実に買いたいという思いの方が強いのである。

その為に暖かい格好をして来た。

また待ち時間のために、読みたい本も持参である。

これから誰もいない店先で４時間も待つのである。

でも彼にとってそれは苦ではなさそうである。

むしろあとわずかで待ちに待った瞬間に、出会えると思うと

ワクワクしているように見えた。

私は彼のその熱意に負けて、応援したくなったのである。

私は彼を店先で降ろして、家に帰った。

途中何か用事があったら、携帯で知らせるようにしておいた。

７時半になって長男を駅まで送るついでに、

次男の様子を見に行った。

そしておにぎりの差し入れをした。

昆布おにぎりを美味しそうにほおばった。

後２時間半とカウントしている。

夢にまで見たＷｉｉにもうすぐお目にかかれるという

興奮をしているのである。

９時になって三男もお兄ちゃんと一緒に並ぶという事で

助っ人の登場である。

それで三男も店まで送った。

二人でまだ誰もいない店先で並んだ。

９時過ぎになって１〜２人くらいの小学生が

やって来たらしい。

最後１０時前には５人並んだらしい。

結局、並ばなくても買えたのに〜。

でもそれは彼らには関係ないのである。

苦労して得た瞬間はひとしおのようであった。

後はクリスマスにソフトのゼルダの伝説を

待つばかりとなった。

こんなにも一つのことでいちずになれる事があるのだ！

こんなにまで純粋に熱くなれるって、別の見方をすれば

幸せなことであると思えた。

私は、ここまで熱くなれない！・・・・。

意外と私って小さな頃からこんな熱い子供でなかったような

気がする。

もっと物事を冷静に見つめる方だったような気がする。

こんな事で熱くなれるのがむしろうらやましいと思えた。

またそういう純粋な子供じみた世界もある意味では

必要な時もあると思えたのである。

子供達よ！どんどん熱くなれ！

私が熱くなれなかった分も・・・。