○タイプ…関係する人の影響を受けて自分の柔道を守っていくタイプ
金丸雄介選手の場合は、タイプとしては人の眼型ですから、関係する人たちの眼が原動力になります。それが自分の柔道を守るという形で返ってきます。
しかし、十分な力を持って望んだにもかかわらず、怪我なのだから・・・それも実力といえばそれまでだが、人の眼タイプが、人前をはばからず泥にまみれて望んだ。
★★★………男泣きの涙がほおをぬらす。言い訳はしない。傷心の金丸が見せた、日本男児の意地だった。
「けがのことは言いたくない。今までで一番、悔しい大会でした。(最後の一本負けは)自分から(技に)いったので悔いはないです」
内柴正人(旭化成)が金メダルを取った翌日、勇んで臨んだ初戦。開始間もなく得意の背負い投げをつぶされ、うつぶせで畳に激突。脱臼癖があり、04年5月にメスを入れた左肩が悲鳴を上げた。亜脱臼。力が入らず、払い巻き込みで一本負け。それでも痛み止めを打ち、さらしのようにテーピングを巻き、敗者復活戦へ強行出場した。★★★
昨年12月結婚した金丸には、男の意地があったのだ。
●小野卓志選手の場合は、
<小野卓志選手の運命式……81s級以下……>
21 14 22
10 29 19
18 15 16
○タイプ…戦略的な思考と頭が先行する柔道のタイプ
小野卓志選手の場合は、戦略と知恵のタイプですから、相当事前の研究が大切になるということなのかも知れない。
それにしても、初戦で運悪く世界王者のチアゴ・カミロ(ブラジル)と対戦というのですから、仕方がないともいえる。
「強かった。日本人に近い柔道で負けて、完敗ですね」と肩を落とす。だが、その王者が4回戦で敗れる波乱。銅メダルが狙える敗者復活戦への道も閉ざされた。
そういう意味では、仕事運の厳しさというのは、ここでも表れているから、小野選手の場合はそれらをクリアーできるほどやはり研究しなければならないということになる。