16)兄弟の間では、親の代理を担う秩序が必要であるが、子供一人一人に対して は、"あなたが一番大切"と育てることが大切である。
ここは親が一番苦労するところですし、一番重要なポイントです。親の陥りやすいポイントは子供みんなを愛して大切に思っていると思いこんでいますが、実は子供の方はそう受け止めてはいないということです。ここに親と子供のギャップがあるのです。一人っ子では家庭のバランスはとれませんし、子供が多いのはいいのですが、今度は目が届かなくなります。親から子供は1対多です。子供の目から親を見てみると、実は1対1なのです。ここに落とし穴があります。親はどうしても1対多の接し方をしてしまいがちなのです。どんなに忙しくても、どんなに大変でも子供には1対1の接し方が要求されるのです。
どんな言葉が必要かというと、「あなただけ愛しているよ!」「あなたしか愛していないよ!」などというのは間違いなのです。「あなたを一番愛しているよ!」というのが正解なのです。子供一人一人そのもっている個性を一番愛しているよというメッセージこそ重要です。子供にとって親は独占したい存在です。愛の副作用は独占欲です。それを認めておいて、子供の間に秩序を学ばせる必要があるのです。それが長男長女から始まる親の代理制度です。兄弟間では愛の戦争が起きます。しかし、親の代理であれば愛の戦争は起きないですみます。その代わり、親の代理になるにはそれらしい訓練が必要になります。そのことが親に一歩近づく成長へとつながるのです。
ここは運命式全部が試されることになります。