土の塵は赤土で(アーダーマー)であり、そこから人を造ったので(アーダーム)という名前がついたのですね!この土というところに多くの意味が込められているのです。土は土台を意味し、すべての元素を意味します。すべての要素を集大成して人を造ったという大いなる物語があったのです。そういう意味からとられた命名が(アーダーム)アダム・人ということだったのです。だからアダムという名前を聞いただけで彼が何者なのかがわかるというものなのです。
次に神は「命の息をその鼻に吹き入れられた。」とある。これは、神の霊を宿したというものです。これは神のもっている創造性を賦与したという意味なのです。これによってアダムは神の子と認定されたのです。この神の霊を宿したというのは、「あなたは私が造ったのよ!そして、あなたが生まれるにはこんな物語があって、私のもっている可能性をあなたに与えてアダムという名前がついたのよ」
という意味です。
ここまで来ると、もうアダムは自分がどんな価値を持っているかということを自覚せずにはいられなくなるはずです。
創世記2章19節には「・・・人がすべて生き物に与える名は、その名となるのであった」
これは、アダムが森羅万象の管理者・支配者・責任を持つものであるということを表しています。名を付けるというのはそういう意味があるのです。だから、親が名前を付けるということは、自分の子供に責任を持つということの証明なのです。そして、そこに物語があります。こういう事をちゃんと自覚できれば、人間というのは相当ちゃんと成長できるはずと思うのです。