中川志郎さんの「動物は子供をこんなに可愛がる」「動物愛情学」などを参考
●チンパンジーの子育て
@母子密着時代ーアタッチメントの時期
出産をすると、
母親が新生児を抱き、立て膝になり、子供の上に腕を組みますと、もう外側からは子供をみることができません。抱擁の中で、子供のための別世界がつくられているのです。
1ヶ月が過ぎると、母親が密着状態を少しゆるめる行為をおこす。「ヒコーキ」と呼ばれる行動である。
次に足を地面につける訓練をします。
次に、地面に足がついたところで手を放す。というところまで行きます。
こうして徐々に訓練をするのです。この時母親は無理をしないで、すぐに子供を抱き寄せて抱擁し、背中を叩きながら早口で何かを語っています。
2〜3ヶ月になりますと、子供の歩行距離がのびます。少しずつ子供の歩行距離を母親がのばすからです。母親が見えてさえいればもう悲鳴を上げることもなく、ゆっくりと母親の元へ返ってきます。