★★織田信長の歴史的な価値★★
■織田信長の天下統一への足がかり!
■戦国時代
織田信長という人は、戦国という時代に生まれて、下克上を本当に実践した人である。というと、信長ファンには怒られそうであるが、それが信長の凄いところであり、信長が出現しなかったら、日本の国はこんなにも早く戦国を終わらせ、新しい時代を築くことはできなかったに違いないということである。
秀吉にしても、家康にしても織田信長という人をモデルにしながら、時代を築き上げたということに他ならないからだ。信長は英雄だということは分かっていても、何がそんなに凄いのかということである。そこのところを考えてみよう!
★元々武士の願いは何であったのかということである。それは、どんなに努力して土地を開墾しても、その土地は貴族のものであって自分たちのものには永遠にならないということである。土地の全ての支配権は貴族が握っていたからである。だから、開墾した土地は貴族に寄進して名目を貴族や寺院など荘園の所有にして、実質を支配するということをしなければならなかった。もちろん、そこでも税金はしっかりと取られることになる。
どんなに努力しても、結局は自分たちの自由はなく、その努力が報われない理不尽な状況が長く続くことになる。結局自分たちの土地を主張し、それを守らなければならないところから武装した農民が出現するようになる。それが武士の始まりなのである。こうして、都の政治と結びつきながら、貴族の血を引く武家の統領を仰いで団結し権益を守ろうとしてきたのである。それは、長い歴史をかけてきた戦いであったといえる。
平清盛は朝廷に取り込まれて、平家が貴族化してしまうことになった。その平家を倒して頼朝が初めて、鎌倉に朝廷との距離をおいて、武士の政権を打ち立てることに成功した。実質的なこの国の支配のあり方を整備してきた。それが、武士による実行支配だ。武家政権は結局、朝廷を始めとした貴族社会との戦いを余儀なくされてきた。それは、武力は持たないが権威と血筋という政権の正当性との戦いでもあったのである。
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