だから、ここでうまく成功するには環境や周囲の状況を変えなければならないということになる。それに気がついたのだ。たぶんいろいろとやっている内に細やかな知恵の働きがそれに気がついたのではないかと思う。
だから、彼がやったことは、
★「仕込みを終えた午後、銭湯に入り、居合わせた客の背中を流しながら自己紹介すると、風呂帰りに寄ってくれる客が現れ始めた。駅前では手製のビラを配り、店の前の通りを端から端まで掃除した。」★
これは良い効果を上げるのです。自分のもっている運勢を上手に利用した結果ということになるからです。もちろん、この時の仕事運は成就運ですから、この環境整備が運勢的によかったのはいうまでもありません。
◆自分の店を持ちたいというのが社員の願い
「半年ほどで軌道に乗り、ここでためた資金をもとに、人を雇って居酒屋を始めた。順調に客は入ったが、今度は逆の悩みを抱えることになった。
「あまりの忙しさに、板前さんたちが『やってられるか』と怒って出て行ってしまった。彼らは仕事には困らないので、店のために頑張ろうという気持ちになってくれないんです。
店は繁盛しても、従業員が居着かない。どうすれば定着してくれるのか。調理師たちと話すうちに、彼らが自分の店を持ちたがっていることに気づく。それならと社員の独立を支援する制度を作った。
「最初のうちは『どうせ社長の身内だけだろう』と社内でも半信半疑の人が多かったようですが、公募で入社してきた人が店長になってから、みんなの目の色が変わった。」
集客のポイントができてくるようになると、次は内部の問題になってくる。それがだいたいの企業がたどっていく道だからなのだが、仕事の内容が飲食ということであるから、問題がある。それは、特殊な技能の問題だ。長年の修行で築いた板前の腕である。どんなに頑張っても、自分の努力が報われないんだったら、誰も頑張りはしない。人が頑張るには、その人なりの頑張る理由というものがある。この業界では、板さんの多くが「何時か独立したい」というのが夢なのだ。
ここで、平 辰さんの知恵の絞りか違うまい。
それは運命式がグループ力をもっているから、
うまく人の輪を使った方がいいということだ。
そこで、従業員の聞き取り調査をした。そして、
自分の運命式の持つ知恵を絞ってみたのだ。
そこで企業の目標を外部と内部に分けて考えているということなのだ。
内部の目標をしっかりと実現することが外部の目標につながるようにしたということだ。 |