米を食べられることがステータスの時代に、麦飯にこだわったというのは、単なるケチではない。麦にはビタミンB1、ナイアシン、カルシウム、カリウム、その他に精力増強に欠かせない亜鉛も多く含まれている。オマケにお腹に優しいと来ているから、良いことずくめである。
食に関するエピソードでは、「桃事件」というのがある。ある時信長から桃が一籠送られてきた。これを家康は家来にくれてやったのだ。これは季節外れのものを口にしないというのがその理由らしい。それほど徹底していたということだ。それに、珍物を好めば浪費につながるといって敬遠したということでもある。
家康らしいエピソードだ。
天下人は皆大豆食品であるみそを愛用したようだから、天下を望むなら具だくさんの味噌汁を食べなければね!現代人にはこの辺がかけている。朝パンとコーヒーでは天下は望めないというわけだ。
◆妖怪・天海僧正
★妖怪・天海僧正の長寿の秘訣は?
家康に粗食のすすめを説いたのも天海僧正であった。その天海も自分自ら粗食の実践をしているから、108才まで生きたらしい。その他140才まで生きたなどという話も伝わっている。
その天海は、大豆、野菜、浅草のりが大好物であったらしい。
大豆はレシチン、ビタミン群、カルシウム、など血液さらさら、脳を生き生き、海藻はミネラルの塊という具合だから、今でいう理想的な食事をしていたことになる。
その天海の長生きの秘訣を語ったことによると、「長生きは、粗食、正直、日湯、陀羅尼、ときおり下風すること」であるらしい。
下風というのは、おならのことである。陀羅尼というのは経文を唱えることだというから、大きな声で発声することはストレスの解消にもなり、腹筋を鍛えることにもなり、同時に心臓も肺も強化することで健康には良いことばかりということである。
◆水戸黄門様
★水戸黄門は反骨精神の健食家
水戸黄門でお馴染みの徳川光圀は、
中々の反骨精神の持ち主であった。
5代将軍綱吉が生類哀れみの令を出したときなど、
あほらしいといって、牧場をつくり、牛を飼い、そこでとれた牛肉や豚肉、牛乳なども飲んでいたらしいのだ。それに脳に聞くという豚肉のミルク煮なども好んだという。
これらは、セロトニンやビタミンも多く、神経には皆いい働きをするのだ。