● 東大駒場騒動
「東大駒場騒動(とうだいこまばそうどう)は、1987−1988年に新任の教官人事をめぐって、東京大学教養学部の教官の間で発生した対立紛争。当初、委員会(タスクフォース)では採用が決定したが、ほどなく学科間の感情的対立が表面化して混乱が生じた。人事案は教授会で前代未聞の否決となり、山脇直司が助教授として採用された。西部は否決に抗議して辞任した。」
しかし、この西部さんの激しさは東大教授になってからも変わらない。自分を通すということにかけては、一歩も譲らないから、この強さは個人の内面で培ってきたというよりも運命式の持つ強さがバックアップしているように思う。それほどこの人の運命式は、自分でバランスを意識しないと大きな振幅をすることになる。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
■子供から学べる教員に
水谷 修(みずたに・おさむ)さん
「夜回り先生」
1956年神奈川県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。83年横浜市立高校教諭、92年からは定時制高校に勤務。2004年に辞職し、夜回り、メールでの相談のほか、全国を回って講演活動をしている。「夜回り先生」「こどもたちへ」(サンクチュアリ出版)など著書多数。 全国の繁華街をパトロールする「夜回り」を始めたのは17年前。中高生の非行防止が目的だった。今では不登校やいじめ、リストカットなど、子供たちが抱える心の病の相談にも乗る。長年、教育の現場を見てきた「夜回り先生」が考える、これからの教育者に求められる資質とは――。
◆ 教科教育のプロになる
教師は、自分の担当教科を教えるプロであるべきなのに、国民や政府はこれまで、社会常識や人としてのあり方まで公教育に求めてきました。本来、人としてのあり方や、国民としてのあり方は、学校教育よりも、大人や社会全体が伝えるべきです。それをすべて学校教育にゆだねた結果、教育現場が非常におかしくなっていった。
今、授業のプロを目指したい人は、塾や予備校の教師にしかなれません。本来、学校の教員は教科教育のプロ、授業のプロでありさえすればいいんです。けれど、子供たちの生活指導、非行問題、命の教育、心のケアまでもが課せられている。負担が重すぎます。これから教員を目指す人に伝えたいのは、まず「教科教育のプロになるべし」。この点は、国や行政にも割り切って欲しいですし、何より教員を目指す人に割り切って欲しいところです。