この尾越真理容疑者(31)の場合は、雅斗さんの性格をよく理解していな
いことからおこったと考えていい。雅斗さんは細やかな愛情を示してあげな
ければならない子供だ。神経質でもある。頑固さもある。スキンシップをし
てあげなければならない子でもある。そういう多面性を持っている子だから
こそ、十分なケアーが必要なのだ。
一方尾越容疑者は、普段は物事をよく考える人でもあるし、人との和も考え
る人でもあるが、家庭内では、直情的になりやすい傾向があり、愛情表現は
男っぽく命令的、荒っぽいのだ。そういうことからすると、雅斗さんはお母
さんの愛情を充分感じていないということになる。
そのことが、体全体の表現や自己主張となって現れるのである。それを尾越
容疑者はなかなか理解することができなかったかも知れない。
「尾越容疑者は、犯行を認め、「泣きやまないため、かっとなってやった」
と供述している。」
悲劇はお母さんだけにとどまらなくなる。そこが幼児虐待の怖さだ。
●・・・ひとこと・・・
誰しも子供の幸せを考えない親はいない。そう考えて命名する。そして幸せ
を思うあまりに、子供に期待をかけ運勢のいい名前をと必死になる。しかし、
何よりも重要なのは、親子の相性ということなのだ。それがちゃんとしてい
なければ、知らない間に、子供を精神的に追い込むことになる。
そこは頭で考える以上のことなのだ。そしてもう一つ、子供を愛するために
は、夫から愛されているということが必要になる。愛されているということ
が愛することにつながるのだ。そういう愛の連鎖が家庭の中では起きている。
2007年9月16日
●寝ていた父親の顔に熱い天ぷら油、
31歳長男を逮捕
親子の性格の落差が「火種」となった。