三井家というのは運命式的に見ればとても面白いといえる。それは代々仕事運がどんな人も成就運を持っているということなのである。そこに仕事運のバランスが組み合わさることになるのである。
そういう運命式の中にあって、三井高利には大きな特徴がある。
それは、人を組織することが上手いということなのである。人を使うというのはとても大変なことなのであるが、彼はそういう人の組み合わせができる人なのである。そして人の輪をつくってしまうという人気運の持ち主でもあるわけだ。
だからこそ民衆の気分を吸い上げて、それを商売にまで引き上げてしまったといえる。
もう一つ大切なことがある。
それは、金を儲けるということでは、彼は明るさを好んだのではないかということである。大きな包容力で人々が喜んで商品を購入してもらえるということを、収入に結びつけたということだ。そういう運勢を持っているということだ。
そして、お金の投資も自分のためというよりは、多くの人に利益があるようなことを考えた。そのことが結果的に自分の利益となって帰ってくるということである。
もちろん、順風ということよりは、三井高利の流運をみる限り相当苦労したであろうということは推測できる。でも後半からはアイデアと人の輪が彼を支えて商売の発展の基礎をつくっていったものと思われる。