●動物の子育てをベースにして「人間の子育て」がある
■中川志郎さんの「動物は子供をこんなに可愛がる」「動物愛情学」などを参考
●チンパンジーの子育て
①母子密着時代ーアタッチメントの時期
出産をすると、
母親が新生児を抱き、立て膝になり、子供の上に腕を組みますと、もう外側からは子供をみることができません。
抱擁の中で、子供のための別世界がつくられているのです。
1ヶ月が過ぎると、母親が密着状態を少しゆるめる行為をおこす。
「ヒコーキ」と呼ばれる行動である。
次に足を地面につける訓練をします。
次に、地面に足がついたところで手を放す。というところまで行きます。
こうして徐々に訓練をするのです。
この時母親は無理をしないで、すぐに子供を抱き寄せて抱擁し、背中を叩きながら早口で何かを語っています。
2~3ヶ月になりますと、子供の歩行距離がのびます。
少しずつ子供の歩行距離を母親がのばすからです。
母親が見えてさえいればもう悲鳴を上げることもなく、ゆっくりと母親の元へ返ってきます。
4~5ヶ月になると、年長グループの子供への関与です。
年長組の子供への「子守行動」です。
母親はかなり心配そうな顔をしながら子供を預けます。
そして、父を求めて母親の元へ帰ってきます。
母親を基地にしながら、生活範囲が広がっていくのです。
10ヶ月ほど経ちますと、母親が食べているものを食べるようになり、哺乳量が減ってきます。
この時期の食性が一生の食生活に影響を与えます。
②子供グループの時期
2歳くらいになりますと、昼間は年長組のメンバーとの交流がほとんどになります。
ここで、愛情表現や、友情、社会秩序、攻撃性、異性への愛、など様々なことを学ぶのです。
しかし、この子供の積極的な行動も母親の心理的な存在が背景にあってのことです。
実際に、母親が事故などでなどでいなくなると、行動範囲は狭くなり、時には動かなくなってしまいます。
このグループ交流が持てなかった猿は、群れ生活のなじめず、配偶関係が持てず、さらに雌の場合は、出産しても子育てを行うことができないと行ったハンディーを背負うことになります。
③独立の時期
心理的にも母親から独立するのは、6歳頃といわれている。
4歳~6歳の間、雌は「子守行動」を通して、母親になるべき予備校道をマスターし、雄の場合は、若者グループとしてランキングの中でボスを目指すようになるのです。
④基本は母子密着時代
母子の密着時代の過ごし方こそすべての基本であり、その後のすべての成長過程に影響を与えることになる。
この密着時代を母親との”原信頼”と呼ぶ。ここが最も大切なところである。
E・Hエリクソン(ドイツ精神分析学者)「人間の子供は、母親との生活の中で、自分の物質的必要と社会的必要を満たしてくれる存在があるという能動的態度、即ち原信頼を学び、これを前提として、初めて社会に対する様々な積極的な態度をとることができる。
集団の中へその一員としてとけ込むことも、他人と友情を結ぶこともできるのである」
●愛はどこから来たのか 知的開発の前に必要なことは”愛”である。
像の社会には「産婆像」というシステムがある。
新生児は、産婆像によって出産直後から世話を請け、その介護によって哺乳からすべての生活まで関わりを持つのです。
しかも、産婆像の介護は、出産後も6ヶ月以上に渡って続きますから、子象と母親、そして産婆像の間の関係は結果としてとても強くなるはずです。
@@@歴史的に獲得したスタイルを崩すな@@@
「母子関係は群れの個体的関係のネットワークの基本である」
350万年かけて人間の育児パターンは、長い出産期間、哺乳期間です。
これは母と子の絆をより強くする必要があるからです。
それだけより多くの学習が必要ということです。
①1歳から3歳までの母子密着の期間に情的なベースつくる。
この時期に脳の発達が著しいのは、母子の心情的なネットワークを中心としながら様々な学習をする必要があるからです。
②心情的なベースの上に知的な教育をする。
「上農は土をつくり、中農は作物を作り、下農は草をつくる」のたとえにあるように、人の子育ても、350万年の歴史が語るように、情的な基礎をつくってこそ、知的な開発がなるのです。
●生物学的な子育て
@生物学的な子育ての数
人間の生物学的な子育ては、子供の数は少なくとも数人、子供同士は群れて遊ぶ機会がある、ということを前提にして成り立っていると思われる。
これが現代では欠落してしまっているということは、肉体的な成長はともかく心理的な綿では多くのものを失っているということがいえる。
@子供の評価基準
幼少期に知的なカリキュラムを実行するかという基準よりも、如何に生物学的な基礎を体感する”場”を演出するかが、より重要になる。そこでの体感基準が子供の評価だ。
@人間は形だけは神になった
生物は、環境に自分を適合させてきた。
しかし、人間は環境を自分に適合させてきたのである。
これは神様しかやってこなかったことである。
しかし、心情は適合することができないでいる。そこに人間が神になれない理由がある。
@子守は親になる準備
最近は、子守をしない子供が増えた。
生物としてのベースを持つ人間も、「子守」の経験がないと、結局は親になれない。
チンパンジーでみると、子守を経験した子供は親になた時には、雌の場合は実に上手な子育てができ、雄の場合はボスとして仲間の面倒見が非常にいいという結果が出てくる。
リーダーが育たない原因もこの辺にあるのではないか?
@子供の面倒をみるのは文化
だから子供の数が問題になる。
子供同士の環境がとっても重要だ。
動物は複数頭の子供を生む。
それで、子供同士が様々なことをその遊び中で体感するようになる。
@一人っ子のライオンは狩りができない
子供同士の遊びができないから、ライオンという主にとって必要なことが身につかない。
要するにそういう訓練ができないのである。
それで、結局は野生の中では、生きていくことができなくなってしまうのである。
@人間の家族は、生物学的には6人の子供産むような形で成り立っている。
6人の子供がいて、学習する内容があるならば、その足りない部分をどうやって社会的なシステムで補うかというのは重要な問題だ。
親の過保護というのは、少子化で本来子供同士が身につけなければならないことを親がやってしまう。そこに問題がある。
第1子を産んでから、その子が子守をできるような年齢になる頃第2子を産む。
こういうバランスが自然のバランスなのですが、人間はこれを崩してしまっている。
人工的にどう調整するかが知恵だ。
@ルールをはずすと立ち直れない
動物の場合は、生まれたときのわずかな期間が親子を決める重要な要素となっている。
こういうルールを踏み外すと、もう動物は立ち直ることが難しくなる。
人間は脳によってコントロールしているけど、それでも幼児期に受けた衝撃的な体験は、保存されている。
@1990年4月29日
朝日新聞に、伊深大さんが知能の早期開発の考え方が間違っていたと書いている。
乳児から幼児にかけて大切なのは、知的な教育ではなくて、情的な教育なのである。
そういう意味では幼児期の心情教育がベースになる。
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