●お宮参り
生まれた子供をはじめて家の外に連れ出して、近くの神社などにお参りする儀式を「お宮参り」といいます。
平安時代に貴族の間では「歩行初め(ありきぞめ)」という、生後20日から50日くらいの子供を連れて、吉の方角にすむ知人宅を訪ねたのが始まりといわれています。
室町時代になると、三代将軍になる足利義満が生まれたときに盛大に宮参りを行い、これがきっかけで庶民にも広まったといわれています。
今は、男の子生後32日目、女の子33日目に行うところが多く、地域によってはお七夜とか百日目とか、宮参りの期日は様々ということです。
●お食い初め
生まれて百日目に行う儀式が「お食い初め」に
なります。これは、子供にとっては初めて母乳
以外の食べ物を箸を使って与えられることに
なります。
この日は子供のために新しい茶碗、お膳、箸など
が用意されます。一の膳には握り飯、鯉又は鯛の
焼き魚、梅干しと小石を添えます。二の膳には
紅白の餅を添えます。
小石は、氏神の境内から拾ってきて添えます。
後で子供の名前を書いて氏神に納めることになります。
小石を添えるのは歯固めという意味が込められているのです。
もう一つ、この「お食い初め」には、子供が一生食べ物に
困らないようにという親の願いが込められているのです。
●初誕生日の祝い
満1才の誕生日には、夫婦や両家の両親も集まって盛大にお祝いをしたものです。
地域によっては、ついた一升餅を風呂敷に包んで子供に背負わせるところもあるのです。餅の重さに子供が泣けば、泣くほどいいということらしいのです。そこには早く立って歩いて欲しいという願いや、あまり速く歩き出さないように(現代ではしっかりとハイハイする方が赤ちゃんの成長にはいいといわれている)など、いろいろと願いがあったようです。
この日は、餅の他に赤飯や尾頭付きの鯛などを供えたそうです。