●風邪をひいたときに、無理に食べると回復が遅れる
昔から「食べないと元気が出ないから」などといっては、母親からよく無理にでも食べさせられたという経験は、誰しも持っているでしょう!
例えば、風邪をひいているときは、脳が食べるな!という命令を出しているのです。それが食欲が出ないということです。
それはよけいなエネルギーを使わないようにするためなのです。風邪のウイルスと戦うためには、大変なエネルギーが使われます。そういう戦争の真っ最中に、物を食べると消化吸収に大きなエネルギーが使われるのです。これは食べることがかえってウイルス戦争の邪魔になってしまうということなのです。
人類歴史は飢餓との戦いの歴史でもありましたから、脳が「食べるな!」とサインを出しているときには、相当な緊急事態であるということなのです。この状況を脱出すると、食べるということができるようになるのです。その治療の方が先になるのは当たり前です。
現代は、昔と違って栄養過多の時代です。これは体にとってみれば異常事態なのです。何十世紀にもわたって、飢餓との戦いが続いてきたのに、今は栄養過多!胃腸や脳もビックリしているのです。ですから、食べたくないときには食べないでいいと思います。でも、原因が分からない食欲不振は、医者の診断を受けるべきです。
●愛煙家の言い分は、タバコはストレスを減らしてくれる・・
タバコを吸う人が、タバコを吸うとストレスが解消できるからいいのだ。と言っているのが聞こえてきます。これは実は本当なのですが、詭弁です。
それは、「タバコを我慢するというストレス」から解消されるという意味なのです。
誰でもそうですが、初めてタバコを吸うと、その時には苦い、煙い、頭がふらつく、吐き気がする、など不快感だけなのです。
タバコを吸い続けていくと、脳がニコチンの刺激になれてくるのです。すると、ドーパミンやらセルトロンやらノルアドレナリンなどが出てきて緊張や不安を緩和してくれるのです。これはニコチンの刺激に対して、これを緩和するために起こる現象ですから、タバコを吸っている人がタバコをやめるのは相当のストレスになるのです。 |