◆武士の食事
主食は飯、強飯、干し飯、雑穀
副食は魚や野菜、木の実、鹿の肉など
料理の味付けには、塩、酢、味噌、蜂蜜、甘柿の粉
武士の時代が始まると、1日2食から間食をするようになり、
1日3食の形が作られていきます。
この頃から礼儀作法も出てきます。
皆が食事をするときは、上座の人が箸をとったら食べ始めよとか、ご飯は盛ってある真ん中から食べること、など心得が出てきました。
器は上級武士は、漆の器や盆、青磁や白磁の陶磁器も使いました。
宋の国に渡来した禅僧によっていろいろな食べ物ももたらされました。
それらは、武士から徐々に庶民にも伝わりました。
茶、うどん、まんじゅう、ようかん、揚げ菓子、豆腐、納豆などです。
挽き臼なども伝えられ、小麦粉を簡単に作られるようになったのが、うどんがはやった理由です。
栄西が茶を持ち帰り、栽培を始め「喫茶養生記」を書きます。
道具も改良されて、いろいろなものが作られていました。
持ち運びようの小さなかまどや鍋、素朴な食器、高価な漆塗りの器、太い柄のついた包丁、青磁や白磁などの陶器、瀬戸物までありました。
農業では田を耕す鉄の鋤、下駄、扇子、櫛や鏡、井戸もたくさん作られています。
◆武士の館
武士の館は、平安時代の貴族の寝殿造りを受け継いだものです。
それに関東の農村の作りも影響を受けています。
敷地の周囲は堀を巡らし垣根で囲まれています。
土手を巡らせているものもあります。門や櫓を
建てて見張り番もおいています。
母屋は南側が客をもてなす部屋、北側が家族の日常の部屋、周囲は広縁を巡らせています。内部は板張り、
わらで編んだ座布団や畳を使います。別棟として
従者の小屋、馬小屋、米の倉、武器庫があります。
春日権現霊験記 東京国立博物館
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武士と庶民の暮らしより
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