ナツメ、リンゴ、ブドウなどのドライフルーツを意識的にとるようにしていたというから徹底的なのです。それに飽きると今度はイタリアに住んでイタリア料理に凝ります。挙げ句の果ては、「精神的生産に従事し、情緒の集中を行う人間は肉を食べなければならない」といって肉食に戻ってしまいます。こういう極端な性格のニーチェですから、「神は死んだ」と叫んだのですから、彼が生きていればそのうちに「神は生きている」と再び叫んだかも知れませんね!
●ガンジーの非暴力は菜食主義から生まれた
ガンジーはあまりにも有名で知らない人はいません。非暴力、非服従でイギリスからのインド独立を導いた偉大な指導者です。そのガンジーは弁護士でしたが、彼の家庭は熱心なヒンドゥー教徒であった為に、彼も菜食主義者でした。ロンドン留学中に彼は本物の菜食主義者になったのです。弁護士の勉強をするためでした。そこで彼は菜食主義教会に所属し、バーナードショーやトルストイなどと知り合うことになる。そこで彼は徹底した菜食主義の実験を行い、同時にそれは自分の意志力の訓練でもあったのです。そこで、かれはひとつの結論にたどり着きます。菜食するのは生き物を殺さないためだということなのです。ガンジーは卵は生き物だから食べない。ミルクは動物を殺さなくてもいいからかまわない。こうして、非暴力非殺生の教えは、ガンジーにとって菜食主義として確立したのです。ここで、英語のヒンズー教典をガンジーはあらためて読んで、不殺生、非暴力の教えを学んだのです。
ガンジーは弁護士として活躍した後は祖国インドに戻り、政治活動に参加します。彼はイギリス産の服を着ることをやめ、自分で紡いだ糸を追って服を作り、人々にも自立を促しました。糸紡ぎ車はガンジーの闘争の象徴となったのです。菜食主義のガンジーは野菜と果実中心の食事だったそうです。獄中でも果実食を貫き、健康維持には大いに役立ったようです。そのガンジーは同志には食事について、穀類、豆類、果実、野菜、牛乳、蜂蜜を奨励していたようです。
●干しイチジクの頭を持ったローマの哲学者セネカ
古代ローマの哲学者セネカは、干しイチジクとパンを好んで食べたということです。セネカは当初ネロの助言者であったが、ネロが贅沢な生活に宮殿に住み始めると、意見が合わなくなり引退している。彼はピタゴラスの影響を受けていたから、自然に従って生きる菜食主義者だったのです。哲学を考えられる頭脳を作りだしたのは、干しイチジクです。干しイチジクは、カルシウムを沢山含んでいます。カルシウムが不足すると、アセチルコリンという神経伝達物質がうまく働かなくなってしまい、脳の働きが鈍るのです。
ちなみに、ローマの初代皇帝のアウグストゥスは生イチジクが大好物であったそうな。こちらはどちらかというと、胃腸の方に効果があるらしいのです。食物繊維のペクチンが便秘を防いでくれるし、タンパク質分解酵素が肉の消化を助け、胃の負担を軽くしてくれるのです。皇帝アウグストゥスは小魚とチーズでカルシウムを、干しぶどうでミネラルを摂って頭の栄養にしていたようである。
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