●松尾芭蕉はこんにゃくダイエットの元祖かも?
蒟蒻は今ではダイエットの強い味方であることは皆様ご承知のことと思う。
カロリーがゼロ、歯ごたえがあり、満腹感も得られるからいいのだ。
昔から、「腸の砂下し」とか「砂払い」「胃のほうき」などといわれている。
こんにゃくの成分のグルコマンナンはコレステロールや体内の有害物をデトックスしてくれるから現代人にはなくてはならない食品である。
芭蕉の江戸時代には、こんにゃくはのどの渇きを癒し、たちの悪い腫れ物に効くと紹介されていたらしい。古くから薬としては使われていたのだが、江戸中期に粉末がでるようになって、貧乏人のご馳走として欠かせない食べ物になったのである。
そのこんにゃくを天下の俳人松尾芭蕉が好んで食べたのだ。芭蕉の詠んだ句にこんなものがある。「蒟蒻の 刺身もすこし 梅の花」「蒟蒻に 今日は売り勝つ 若菜かな」
●日本全国歩いて地図を作った伊能忠敬は、マメな人であった。
伊能忠敬といえば誰でもすぐに「日本地図」という答えが返ってくるほどに有名人だ。日本全国をくまなく歩き、4000万歩歩いたというから途方もない話だ。さぞかし健康なお人であったろうと思うのだが、そうでもない。持病は、痰咳、痔、歯もがたがた、であったのだが、彼の食事は豆類ばかりを好んだそうだ。まめならば何でもござれ、その次に蕎麦である。蕎麦は一日おきくらいに食べたそうだ。更に彼は川魚もよく食べたそうだ。
しかし何といっても好きな仕事が彼の食事のようなものであった。50を過ぎてからの第二の人生を歩いた伊野忠敬にとっては、ストレスはなかったのかも知れない。
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