一方、開発途上国では、栄養不足が問題になっている国が少なくありません。より多くの人々に、料理でうま味を上手に利用してもらい、おいしく食べてもらいたいと考えています。うま味調味料を買いやすい価格で買って頂けるよう、小容量のグラム単位の商品を開発し、2009年度では世界100か国で約100億袋の販売を見込んでいます。
海外は、現在の130か国から150か国に進出地域を拡大し、売上高の海外比率を30%から40%へと拡大を図ります。
うま味を利用した「だし」が、日本食の基本です。「うま味」を世界に広め、世界中の人々の健康につなげるのが我々の仕事であると思っています。それが、「うま味」を世界で初めて発見した会社の使命であると考えています。(続く)
<メモ>味の素
1909年創業。資本金798億6300万円。従業員数は単体3733人、連結2万6869人(2009年3月末現在)。売上高1兆1904億円(連結、同年3月期)。
今年を新たな成長に向けた『構造改革』のスタートの年と位置づけ、4月から新しいコーポレートスローガン「おいしさ、そして、いのちへ。」を掲げる。
(2010年3月8日 読売新聞)
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■味の素の総帥として・・
創業100年を迎えて、味の素としては原点にかえった仕事をしようということだと思います。それで、「うま味を利用しただしが、日本食の基本。日本食の良さを世界に広めるのが我々の仕事」というコンセプトから、時代の要求に応え続ける企業価値を追求しようとしています。
そういう観点を持ったトップリーダーである伊藤社長を見てみることは、リーダーのあり方を知る上でも必要ではないでしょうか?