スキー競技という打ち込むものを見つけたお陰で、自分自身、成長させてもらい、人間も変わりました。自信もついたし、社会への目の向け方、内面の優しさというものが身につきました。人は、何か一つ真剣に打ち込むことを見つければ、得るものは必ずある。まずは「前向きに、楽しく、とりあえず何でもやってみよう」という姿勢が大切だと思います。
トリノから4年。出来る限りのことはやってきたので、自分がどう変われたか、滑りを見てほしい。すべてを出し切れば、必ず結果はついてくると信じています。(談)
(2010年3月2日 読売新聞)
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■人々が希望を持つのは、挑戦するという勇気
「バンクーバーパラリンピック アルペンスキー代表
1986年北海道生まれ。2008年岩手大学を卒業、エンターテインメント企業のマルハンに入社。09年世界選手権韓国大会の大回転とスーパー大回転で準優勝。ワールドカップカナダ大会の滑降3位。」
こんな経歴を見れば元々スキーができて、恵まれた環境の人だったからだろうと誰もが考えます。でも、ハンディーを背負いながら、誰も理解してくれないような中で挑戦し続けるというのは凄いことなのです。誰でもできないことをやっているからこそ、多くの人は応援を惜しまないのです。そこに自分を投影するからこそ、熱が入るのです。
ハンディーと思っているのは自分自身かもしれません。多くのアスリートはハンディーではなくて挑戦課題と考えていると思います。
みんなが応援したくなるような、そんな狩野亮さんを運命式的に見てみたいと思います。
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